ボクはプロ野球の世界で、素質のある方ではないと思う。
プロ野球とは実力の世界。
結果が出ずに、1試合も出場できずに去っていく選手もたくさんいる。
毎年が戦力外と隣り合わせのこの世界。
その中で、こんなボクが今まで10年以上もプレーできているのは、いつまでも『 折れない心 』を持ち続けているからなのかも知れない。
体格も素質も運動神経も周りより優れているといえないので、たくさんの失敗を経験する。そのたびに、自信を失くしたり、落ち込んだりしてしまう。
しかし、辞めようとか、諦めようと考えることは絶対になかった。
そういう時は、正直この先が不安になったりする。でも、落ち込んでいるだけで何もしなかったら、その場に立ち止まって何も変わらないまま時間だけが過ぎ去ってしまうだけだ。
だから、どうしたら良くなるか必死で考える。周りの人にも、アドバイスを求める。そして、良くなるためにとにかく行動に移す。
そうやって、今までやってきたと思う。
諦めてしまったら、まだ見ぬ先の、まだ誰も知らない先の、可能性まで『 0 』になるから。
それでも実力の世界、結果が出ないこともある。
でも、「ここまでやってダメだったらしょうがない」と思えるぐらいまでやり続けることが大事だと思う。失敗したら、また努力して練習すればいい。
『 失敗しても失敗しても、何度も何度も立ち上がっていく。 』
1,2年前にすごく心に響いた言葉があった。
知り合いを通じて聞いた話だったが、阪神タイガースの今や日本を代表する抑えの「藤川投手」が、まだ一軍で大活躍する前に、そのチームメイトが言った。
『 アイツのイイところは、100回続けてやられても、101回目にまた自分から「投げさせてくれ!」と言えるところだ。 』
これというのは、ボクから見て本当にスゴイことだと思う。
失敗を続けると、弱気になってしまうことが多い中、これが本当に強い気持ちだと感じた。
この強い気持ちはとても大事だし、自分もそうでありたいと強く思った。
何度も失敗を重ねた上に積み上げた成功は、自分にとって最高の財産であり、少しの事では揺るがない『 強い心 』となって、自分を成長させてくれると思う。